消防法の改正と対応方法
自家発電設備の法令改正と今後の点検方法について
消防予第372号
総務省消防庁予防課通達(平成30年6月1日交付)
1年に1回、必ず下記の3方法のいずれか1つを選択し、
自家発の点検を実施することが義務付けられました。
自家発の点検を実施することが義務付けられました。
● 予防的保全策点検
● 内部観察点検
● 負荷運転点検
◆ 但し、下記のいずれかに該当する場合は、保全策点検を選択することはできません。
(※発電機製造から6年を経過していない発電機を除く)
・ 前年度に負荷運転又は内部観察又は保全策のいずれも行っていない場合
・ 5年以内に、負荷運転又は内部観察を行っていない場合
・ 最後に負荷運転又は内部観察を行ったのが5年以内であっても、その間に一度でも保全策を行っていない年がある場合
(※発電機製造から6年を経過していない発電機を除く)
・ 前年度に負荷運転又は内部観察又は保全策のいずれも行っていない場合
・ 5年以内に、負荷運転又は内部観察を行っていない場合
・ 最後に負荷運転又は内部観察を行ったのが5年以内であっても、その間に一度でも保全策を行っていない年がある場合
これらの点検は、非常用自家発電機が「非常時に確実に発電できるか否か」を判定する重要な点検になります。
非常時に正常に稼働しなかった場合、多くの救えたはずの命を落としてしまうことになります。
人命救助のためにも負荷試験は必要不可欠です。
非常時に正常に稼働しなかった場合、多くの救えたはずの命を落としてしまうことになります。
人命救助のためにも負荷試験は必要不可欠です。
法令による罰則等 | ||
---|---|---|
法令 | 対象者 | 罰則 |
消防法 ※総務省 |
点検報告をしない者又は虚偽の報告をした者 (消防法第44条11号) |
30万円以下の罰金又は拘留 |
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消防法の改正内容と点検の必要性
負荷試験とは
料金 点検時間:2時間前後
負荷運転点検とは、発電機に電気的な負荷をかけることができる模擬負荷装置という試験装置を用いて、発電機の定格出力の30%以上の負荷をかけて運転をさせ、不具合がないかを確認する点検のことです。自動車もエンジンを起動しただけでは走らないように、非常用発電機もエンジンを起動しても電気的な負荷をかけないと発電しないため、模擬的に負荷をかけて始動するか確認します。
予防的保全策とは
料金 点検時間:半日〜1日(発電機による)
保全策点検とは、不具合を予防する保全策として、メーカー推奨の点検時期や交換時期に部品を確認交換する点検方法になります。具体的には以下のような確認交換等を行う点検方法になります。・予熱栓、点火栓、冷却水ヒーター、潤滑油プライミングポンプがそれぞれ設けられている場合は1年ごとに点検確認。
・潤滑油、冷却水、燃料フィルター、潤滑油フィルター、ファン駆動用Vベルト、冷却水用等のゴムホース、パーツごとに用いられる、シール材、始動用の蓄電池等についてはメーカーが指定する推奨交換年内に交換。
内部観察とは
料金 点検時間:2日〜1週間程度(発電機による)
内部観察点検とは、自動車でいうオーバーホールのような点検方法になります。実際にエンジンを分解・点検し、精度を回復するために必要な洗浄や修理、部品交換などの処置を行うことで正常な性能状態まで戻します。
具体的にはシリンダの分解、過給器コンプレッサ翼、タービン翼の内部観察。また、冷却水や潤滑油の成分分析。燃料噴射弁等の動作確認等があります。
対応方法①
負荷試験を毎年実施する
負荷試験を毎年実施する
周期 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 |
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点検内容 |
価格
毎年模擬負荷試験を実施して対応する方法になります。
点検の際に、部品に以上がないかチェックも行うため、改修の必要がある場合は提案をいたします。
点検の際に、部品に以上がないかチェックも行うため、改修の必要がある場合は提案をいたします。
おすすめポイント
点検費用が比較的安い!
実際に発電機を稼働させ、負荷をかけてデータ測定をするため、運転性能を数値化できる。
実際に発電機を稼働させ、負荷をかけてデータ測定をするため、運転性能を数値化できる。
対応方法②
負荷試験を基準年として実施し、予防的保全策を実施する
負荷試験を基準年として実施し、予防的保全策を実施する
周期 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 |
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点検内容 |
価格
1年目に負荷試験を実施し、その後5年間は予防的保全策を実施して対応する方法になります。
製造から6年を経過している発電機は、1年目に負荷試験もしくは内部観察を実施し、基準年を作る必要がございます。
製造から6年を経過している発電機は、1年目に負荷試験もしくは内部観察を実施し、基準年を作る必要がございます。
おすすめポイント
メーカー推奨交換時期に部品交換を実施できるため、
予防的保全策の対象部品の劣化による発電機の不具合は、比較的起きにくい!
予防的保全策の対象部品の劣化による発電機の不具合は、比較的起きにくい!
対応方法③
内部観察を基準年として実施し、予防的保全策を実施する
内部観察を基準年として実施し、予防的保全策を実施する
周期 | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 | 5年目 | 6年目 |
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点検内容 |
価格
1年目に内部観察を実施し、その後5年間は予防的保全策を実施して対応する方法になります。
製造から6年を経過している発電機は、1年目に負荷試験もしくは内部観察を実施し、基準年を作る必要がございます。
製造から6年を経過している発電機は、1年目に負荷試験もしくは内部観察を実施し、基準年を作る必要がございます。
おすすめポイント
コストはかかるが、エンジン内部の部品点検ができるため、エンジンの不具合を早期的に発見できる可能性がある!